ネットショップの自営(法人)をはじめてからずっと、
経理の方針は「無理な節税」ではなく、「的確な節税」です。
そのために、費用を考えて会計事務所には決算のみを依頼することにし、
日々の帳票などのデータは自分で作成してきました。
そうして、万一問題がある場合には、決算時に指摘してもらい、
必要なら帳票の訂正も行うようにしてきました。
こうして、専門家のアドバイスを受けながら「的確な節税」を目指してきました。
なぜなら、自分ですべての経理処理をするとどうしても、
税について勘違いしてしまったり、無理な節税をしたりする危険性があるからです。
もし後から問題が発生した場合は、節税どころではなくなってしまいます。
専門家に決算依頼というかたちで最終チェックしてもらうなら、
よく変わる消費税や各種法律への対策についても、うっかりすることはありません。
それらすべてを自分でチェックするとしたら、
理解できるかとか、間違いなくできるかなどの心配も当然ながらありますし、
そのための時間がどれくらいかかるのか、想像すらできません。
本来の仕事に影響するのは必至かもしれません。
節税だけでなく、効率などの面からも、
自分ではシンプルな日々の帳票作成のみをすることにしたのです。
実際の方法ですが、専門家でなくとも使える簡単な会計ソフトを使用し、
できた帳票データは決算前にプリントアウトしています。
なお私の場合、ネット売買で扱う物品の数は多くないので、
会計事務所とオンラインでつながれるソフトは利用していません。
そして、その年の決算作業を会計事務所に依頼する際には、
必要な帳票データを各種資料とともにこちらから会計事務所に届けるようにしました。
こうして実際の会計作業では、
会計事務所の負担ができるだけ少なくなるように常に工夫してきました。
もちろん、必要なアドバイスや最終処理はしっかりしてもらっています。
そのため、専門家でないとなかなかわからない、赤字の場合の損益処理や、
仕事の規模からみて適正な在庫はどれくらいかなどの判断や、
不要となった在庫処理などもきちんとやっていくことができました。
また科目については、例えば接待費や雑費などは、
会計からみてのより良い考え方や、それらの費用の抑え方なども、
分かりやすいアドバイスを受けました。
万一調査があったとしても、問題が出ない処理ができています。
結果として、会計事務所に依頼する決算費用はかかっていますが、
「無理な節税」ではなく、専門家の指導を受けた「的確な節税」ができていると考えています。
なお直接的な節税ではありませんが、
残念ながら各種事情により当社の売り上げが伸び悩むようになった時から、
付き合いの長い会計事務所は事情を察してくれて自発的に、
それなりの価格に決算費用を値下げしてくれました。
おかげさまですべてにおいてムリ・ムダ・ムラのない会計を続けてこられ、
遠回しかもしれませんが、
「的確な節税」がいろいろな観点からもしっかりできていると思っています。