自営業者が老後資金を形成しながら節税する方法

自営業者の節税方法は様々ですが、多くは資金の支出が要求されます。

その中にあって、資金は支出するけれども筋のよい方法もあります。

 

自営業者は国民年金に加入しますが、現在の水準では年80万円しか年金がもらえず

もっともらえる会社員(厚生年金加入者)より保障が薄いです。

また勤続年数に応じて退職金がもらえる会社員とも状況が異なります。

 

総じて老後保障が薄い自営業者ですが、

これを所得税・住民税節税と両立して解決する方法があります。

 

 

1.小規模企業共済に加入する

小規模企業の経営者・事業主が個人で掛金を出して退職金を形成するための共済が、

小規模企業共済であり、古くから知られています。

 

小規模企業とつくので、卸売業・サービス業・小売業であれば従業員数5人以下、

そうでない場合は従業員20人以下でなければ加入できません。

個人事業主であればほぼ加入できます。

 

掛金は月7万円(年84万円)が上限です。

 

 

2.iDeCoに加入する

もう1つ、こちらも2001年からある制度ですが、

2017年頃から注目されるようになってきた制度がiDeCo(個人型確定拠出年金)です。

 

国民年金に上乗せして老後の年金をもらうために、掛金を拠出するのがiDeCoです。

小規模企業共済と異なるiDeCoの特徴は、掛金を自分で投資する点です。

 

年金も退職金も基本は債券を中心に運用するのですが、

iDeCoと異なり専門のファンドマネージャーが投資を行います。

拠出する本人が投資するのが、iDeCoです。

 

掛金は月6.8万円(年81.6万円)が上限です。

 

なお小規模企業共済は退職金(一時金)、iDeCoは

年金(定期的な収入)のための制度ではありますが、

小規模企業共済・iDeCoどちらであっても

一時金・定期収入のいずれの形でもらうかを選ぶことが可能です。

 

 

3.小規模企業共済等掛金控除による節税のしくみ

小規模企業共済やiDeCoは、具体的に節税にどう役立つのでしょうか?

 

自営業者が得る事業所得は、事業で得た売上からかかった必要経費を差し引き、

青色申告を行っているのであれば、さらに帳簿の作成状況により、

最高10万円または65万円の特別控除額を差し引いて計算します。

この事業所得から、所得控除を差し引いて課税所得が計算されます。

 

所得控除の1つである小規模企業共済等掛金控除として、

各年1月1日~12月31日の間に払った、小規模企業共済やiDeCoの掛金を差し引けます。

 

同じ所得控除でも生命保険料控除のように、払った金額がそのまま引けない控除もあります。

しかし小規模企業共済等掛金控除は払った金額を全額差し引けます。

 

またiDeCoは、類似の上乗せ年金制度の1つになる国民年金基金との併用に制限があります。

しかし小規模企業共済とiDeCoは制限なく併用可能であり、

最大であわせて月13.8万円(年165.6万円)の掛金拠出が可能です。

 

所得税と住民税をあわせた税率は、最低で15%、最高で55%であり、

課税所得が大きいほど高くなります。

掛金が年間165.6万円の場合、税率が15%なら約25万円、

55%なら約91万円と課税所得が大きいほど節税額も大きくなります。

 

節税になる額以上に、掛金で出ていくお金が大きくなるので、

資金繰りには気をつけないといけません。

 

しかし小規模企業共済やiDeCoは、

自営業者では手薄い老後資金(年金や退職金)を形成するものですから、

税金対策と両立できることは有難いことです。

 

 

4.一時金と年金ならどちらが税金を抑えられるか?

最後に自営業を辞めた後のことになりますが、

小規模企業共済やiDeCoで掛けた金額を、年金や退職金としてもらう段階の税金も考えます。

 

年金形式と一時金形式を選べるとして、

現状の税制では一時金形式のほうが節税になるとされています。

 

年金形式の場合は公的年金等に係る雑所得、

一時金形式の場合は退職所得と所得分類が異なり、

計算方法も大きく変わります。

 

事業所得に限らず、所得の計算は収入から経費を引いて計算します。

ただ退職所得は臨時所得であり、税負担を低くするのが妥当という理屈があるため、

(収入―経費)に2分の1をかけて計算します。

 

また経費の計算ですが、公的年金等にかかる雑所得では、

公的年金や企業年金・共済金の年収額に応じて、

公的年金等控除額として自動的に計算されます。

 

退職所得の場合の経費額(退職所得控除額)は、いわゆる退職金は勤続年数に応じて決まります。

20年目までは1年あたり40万円、

21年目以降は増えて1年あたり70万円です。

 

例えば勤続年数21年であれば、

退職所得控除額は40万円×20年+70万円×(21年-20年)=870万円と計算します。

 

 

小規模企業共済やiDeCoの一時金に対する退職所得控除額は、

勤続年数の代わりに掛けた年数で決まります。

 

公的年金等にかかる雑所得は、

65歳以上の場合年間収入330万円までは、120万円の定額が公的年金等控除額です。

 

年金形式で共済金などを公的年金に上乗せした場合に、

上乗せ額に丸々所得税・住民税や健康保険料・介護保険料がかかる可能性はあります。

 

一時金の場合は、掛けた年数に応じた退職所得控除額は確実に差し引けるだけでなく、

2分の1かける特例もあるため、節税効果があります。

 

また退職所得に健康保険料はかかりません。


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