節税と脱税

私の家は鉄工所をしていて、父は3人程の人を雇って経営する事業主でした。

私が子供の頃はお正月が明けると、夜中まで領収書を整理して、

電卓をはじき、確定申告の準備をしていましたが、

私も成長し、パソコンの登場によって確定申告は毎年私の仕事になりました。

 

毎年12月になると、山のような領収書が私の机にちらばります。

最初は右も左もわからなく、領収書を分け、勘定科目ごとに計算し、

収支表を作成していきます。

 

父は毎日夜中まで1ヶ月程かけて仕上げていましたが、

パソコンのエクセルで処理すると半分くらいの時間で済むようになりました。

これには父も大喜びで、領収書の金額を入力するだけで

ワンタッチで合計がでてくる様子には大満足のようでした。

修正や変更もあっと言う間に終わります。

 

領収書の仕分けは従来通りですが、収支表の合計は今までの半分の手間で済むようになりました。

あとは父が税務署へ行って、確定申告を終えるのですが、

2、3年すると私も知恵がつき、

できるだけ税金を払わなくてもいいように工夫をするようになりました。

 

レシートや領収書1枚1枚のチェックが厳しくなります。

父に「これは経費になるの?」「これも経費であげたら?」と突っ込んで聞くようになりました。

私は私なりに、少しでも父の役に立ち、少しでも多くのお金が家に残るようにしたかったのです。

 

しかし父はとても真面目で誠実な人でしたので

「こうしてお商売をして、ご飯を食べていけるのは、

国が道路を作ってくれるから納品にも行けるし、集金にも行ける。

国が信号を作ってくれるから、無事故で家へ帰ってこれる。」

と言いました。

 

最初はその意味がよくわからなかったのですが、この年齢になって

「事業というのはもっと社会単位で行うべきだ」

ということに気が付きました。

 

自分さえよければそれでいいというのは社会上通用しないのです。

国が道路や信号を整えてくれるからお商売ができるのなら、

その分の税金は払って当然だということに気が付きました。

 

父が言いたかったのは

「払うべきものは払う。払う必要のないものは払わなくていい。」

ということだったのでしょうね。

 

経費として見なせると国が判断したものに関しては経費として申告し節税をする。

経費としてみなされていない物は脱税を企てるのではなく税金を払う。

こういう当たり前のことに気が付いている人がどれくらいいるでしょうか?

 

もちろん正直に申告されている人がほとんどなのでしょうが、

「少しでも税金を払わなくてもいいように・・・」

といろいろと企てて操作している方も大勢いるようです。

自分の懐さえ暖かくなればそれでいいというものではないのです。

 

事業をして、生計を立てていけるのは国の協力があってのこと。

その分を国に還元するのは当たり前のことなのだと思います。

 

たとえ経費をうまく操作して脱税に近い節税をしたとしても

結局どこかでそのツケを払わなくてはいけないようになっているようですね。

 

「使うものは使うけれども、払うのは嫌!」

これは絶対に矛盾していると思いますし、お商売上してはいけないことなのだと思います。

 

父が私に対して言った言葉は「お商売のルールを守ろう」ということだったのですね。

「引き締めるのも大切だが、払う物が払う。」

この潔さがあればこそ、お商売というのは長続きするのではないのでしょうか?

 

一時笑ったとしても後に続かなければ全く意味がありません。

個人事業の継続の秘訣は「細く長く」です。

夜ぐっすり眠りたいのであれば正直に事業を行うことなのだと思います。

 

国が提供してくれている控除を使うことは節税、

不必要な領収書を混ぜるのは脱税。

こういう単純なことをきっちり守り、正しい納税をみんなが行えば、国も潤い、

その潤いが国民である私達に還元されていくのだと思います。

 

立派な高速道路が経てば、渋滞の中納品や集金に回る必要がなくなります。

「脱税と節税」は紙一重でどこからどこまでが許されるのか

という判断がつけにくい場合がありますが、

個人事業主一人一人が良心に従い心がければこの日本はもっと潤うような気がしてなりません。

 

 

今では父が亡くなり、私は別の事業を立ち上げお商売をしています。

自分で稼ぐようになって、確定申告も自分でするのですが、

あの時の経験が今でも役にたち、

どれだけ生計が苦しくてもあの父の一言を遺言として受け止め、正直に申告をしています。

 

お商売を立ち上げて11年目になりますが、稼ぎ、得ることよりも、

「払う」ということに重点を置くべきなのだということにようやく気がつきました。

 

集金よりも支払いに重きを置き、

節税も大切だが、どうやって税金を払うかということに目を向けることにより、

看板も大きくなりました。

そのせいか良いお客様に恵まれ、毎日元気に働いて暮らしています。

 

父の方法で育った私だから、これからも父と同じ方法で事業を続けていこうと思います。

あの一言が無かったら、今の私はなかったかもしれません。


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